心の引き出しの納めどころがわかったら、
しばらくの間鍵をかけて、
かけたことも忘れた頃に、
さらさらと風化した記憶をゆっくり風に流すんだ。
そしたらきっと、空っぽになった引き出しを見たときに、
うっすらと、色だけが浮かぶんだ。
その色を引き出しに塗って、
引き出しはもう開ける必要がなくなる。
それを繰り返すと、
色鮮やかな心のタンスができるんだ。
きっと、きれいだ。
塗り替えたっていい、
色を足したっていい、
わからないくらいのぐちゃぐちゃが、
たぶん一番素敵でその魅力に引き込まれるタンスになる。