2012年11月30日金曜日

mute

植物の死


米つぶが
おなかの中に運ばれる
むしゃむしゃ

お茶碗にのこる米つぶが
ごちそうさま
の言葉に衝撃をうける

茶碗の中は静寂に包まれ
米つぶはこの先を想う

涙をながし水分を失っていく

この先にあるのは
水か炎か

そこに辿り着くまでの過酷な旅

植物の死

それはあまりにも静かだ

2012年11月25日日曜日

awareness




自覚という言葉を改めて想います。

お金も仕事もやりたいことも生活も

貧乏でいいなんてこれっぽちも思っていない

こんな生活を選んだのは自分だし、それほど苦痛ではないけれど

ずっとこれでいいなんてこれっぽちも思っていない

自分から飛び込んでいる生き方なのだから、こんな幸せはないと思う。

援助なんて、そんな裕福はいらない。謝らないでお母さん。

わたしには、一緒に頑張れる人がいるよ。

感謝をいつか、時間にして返していきたい。


時間というものに、一番お金がかかる現代。

生きるのに、時間というのは否応なしについて回るやりくりが試練の4次元モンスター


握る鍵は 自覚なのだ


わたしはこの人生で  この上ない気づきを知りたい

その時にきっと わたしの心臓は止まってくれる




2012年11月20日火曜日

gingko



ひとつでも順番を間違えたら
大変なことになる気がする。

ずっと一緒に居られる確信が持てたら
選択肢は広がるのかな

でも一人で立っていなくちゃ
ひとりになることを恐れちゃいけない

大丈夫だよって言葉が
不安に立ち向かう勇気をくれる



2012年11月14日水曜日

cube



きっと誰しもに

開けられない箱が心の中にあって

それは開けてはいけない箱でもあって

こじ開けられたり

叩き壊そうとされたり

ガチャガチャと蓋を揺さぶられたり

すべて自分がするのだ


開けてしまって

いつのまにか自分が箱に閉じ込められ

またこじ開けようとする自分に

怯えるのだ

その繰り返しなのだ


わかったような口をきいて

箱なんて見えていないのに

肋の奥の音のするほうに

四角いなにかを感じる

綺麗な色してて

不気味でならない四角い箱

2012年11月9日金曜日

score

君から発せられていた言葉は、
とても短くとても少なかったのに

歌のように聴こえ
長い詩のように読んでいたんだ

それは本当だったのか
わたしが作り出したものなのか

いまは聴こえないから
わからないけれど

とても心地良かったのは本当なんだ

ただわたしは
その歌を
唄えるようになりたいんだ


***

2012年11月1日木曜日

distrust

なにもかもが 不信になる ただただこわくて 不信を生む この感情の波が いちばん嫌いだ

perch



家々や小さなビルの海

街灯の明かりだけ

それを小高い場所で

眺めたい


止まり木に眠る鳥が眺めるような

静かな生活の音を眺め聴きたい



そんな夜をさがしています