掠れ始めて
ついに、
跡しかなくなった
それは、運命で
インクは確実に吐き出され紙に移りゆき
出し切ったからっぽのペンは
握られていた手から離され地に倒れこむ
ただし、線は終わっていない
跡だけになった線は
またペンのインクで重ねづけられていく
それは握っている手が
意思を持つからで
線の終わりを決めない意思があるからで
ペンの運命など 気にもとめないのだ
意思のあるものだけが
意思のないものの運命を握っているのに
ただし、線は終わっていない
意思の表れが線であるから
線は意思を持つのだ
ただ一瞬の意思を
それは記憶かもしれない
あるいはただの線かもしれない
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こういうの
無限に考えてられるんだ。
くだらないことかもしれないけど。