2011年7月5日火曜日

ink

掠れ始めて

ついに、

跡しかなくなった

それは、運命で

インクは確実に吐き出され紙に移りゆき

出し切ったからっぽのペンは

握られていた手から離され地に倒れこむ

ただし、線は終わっていない

跡だけになった線は

またペンのインクで重ねづけられていく

それは握っている手が
意思を持つからで

線の終わりを決めない意思があるからで

ペンの運命など 気にもとめないのだ

意思のあるものだけが

意思のないものの運命を握っているのに


ただし、線は終わっていない

意思の表れが線であるから
線は意思を持つのだ
ただ一瞬の意思を


それは記憶かもしれない


あるいはただの線かもしれない




::::

こういうの
無限に考えてられるんだ。
くだらないことかもしれないけど。